文化財の放射線利用とはどんなもの?

放射線やアイソトープは、過去の謎を解き明かすプロフェッショナルでもあるんじゃ。
X線の透過力を利用した文化財の解析、炭素-14(アイソトープ)による発掘した木片の年代測定など、過去の秘密を寸分も見逃さない目を放射線はもっているんじゃよ。

文化財の解析

法隆寺にある国宝の龍首水瓶(りゅうしゅみずがめ)にX線をあてて調べたところ、その作り方や青銅の上に銀メッキや金メッキが重ねてあることが判明。
また、サビにおおわれた古い剣に彫り込まれた文字が新たに発見されるなど、大切な国宝を少しも傷付けずに中身の状態を明確に知ることができました。
さらに、近年開発された文化財用X線CTという機械によって3次元的に遺物の内部構造を観察することができるようになりました。

年代測定

炭素-14というアイソトープは、植物の光合成や動物が草木を食べることで人間や動物の体内に入りますが、死んでしまうと吸収されなくなり、長い時間をかけて少しずつ減少していきます(半減期)。遺跡から発掘される木片や木の実、骨などにもわずかな量の炭素-14が含まれているので、その量からいつの時代に死んだものなのかを測定することができます。
これは、現在の考古学では欠かせない技術となっています。

へー、なんだかタイムスリップできるみたいで楽しそうだね!
枯れ木がいつのものかわかれば、その時代のことがわかる大きな手がかりになるね。

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